滋賀県の山奥、といっても一応舗装された道がついており、車で行ける場所に、撮影に行った。当初、「無人集落」と聞いていたが、実際行ってみると、ほぼ廃村である。まともに立っている家はなく、ほとんど朽ちていた。残っているのは便所、風呂、水回りだけである。あとで調べたら、昭和40年(1965年)には、もう無住となっていたそうである。50年以上経つと、家はこのように無残に朽ちてしまうのである。平地はほとんどないので、農業は無理のようだ。たぶん炭焼きなどの生業でなりたっていたにちがいない。ちょっと寂しい思いであった。