龍山寺
車窓から総統府の建物。この建物は、日本の台湾統治のシンボル的なもので、1919年3月から使用されている。設計は、明治の建築王である辰野金吾の弟子長野宇平治。中央の塔は、高さ60メートル。この建物は、空から見ると「日」という文字に見えるそうだ。「これは、熱帯特有の疫病が何よりも怖れられていた時代、衛生管理の観点から大型建築には必ず中庭が備えられ、採光と風通しを考慮していた結果である。こういった「日」という字型をした建物は、総督府に限らず、台北市役所(現 行政院)や新竹州庁(現 新竹市政府)など枚挙にいとまがない」(片倉佳史『台湾に生きている「日本」』祥伝社新書) 日本にもこれほどのものはないくらい立派な建物である。
その後、中正紀念堂へ行く。ここの衛兵交替式は終わったところであったので、トイレを借りて少し撮影をした。最初に来たときほど感動がなく、大した写真を撮ることはできなかった。感動がないと良い写真は撮れないものだ。それと、気候の比較的良い時期なので、衛兵もすっきりした表情。8月ごろは、汗が滴っていて、それが感動的であった。お世話係の先輩の兵士が、汗を拭いたりする場面もあったが、この日は、襟を整えるぐらいであった。
中正紀念堂
迪化街(ティーホアジェ)界隈にて
昼食は欣葉。台湾料理のコース。美味しくいただいた。出てくるペースは相変わらず速いが、昨日よりもましだった。 昼食後尋ねた場所は、忠烈祠。日本統治時代は、護国神社があった場所。現在は、辛亥革命や抗日戦線などで命を落とした国軍軍人などの霊を祀る。中正紀念堂と同じように衛兵の交替式が観光客に人気の場所である。1時間ごとに行われる。ヘルメットに写る風景が撮影のポイント。
忠烈祠
故宮博物院。こちらも大勢の人で混み合っていた。入り口で全員ヘッドセットを手渡された。ガイドの声が聞こえてくるシステムだ。これは便利である。ただ、人混みに紛れてガイドから離れたときに、声はすれども姿が見えず、という状態に何度か陥った。「翠玉白菜」の前は人波が切れず、正面からの写真は撮れなかった。もうひとつの目玉展示の「肉形石」は、南の方に出張中ということで写真展示だった。途中、疲れたので離脱させてもらった。博物院内のカフェに入って、タピオカ入りのコーヒー(黒糖珍珠珈琲 冰 100元)を飲んだ。疲れが少し和らいだ。
故宮博物院にて
このあとは、こういうツアーに付きものの免税店での買い物。政府公認台北市唯一の免税店とタイトルがついた「everrich 昇恆昌」。4階建てのビルで、4階にはChanel, GUCCI, PRADA, Hermesなどの有名ブランドがずらり、3階もOmega, TIFFANY CO., ROLEXなどの時計のブランド、2階はサングラスや時計の店、1階はスポーツのブランドがずらいと入っていた。いきなり広いロビーで手続きをすると、長い長いエスカレータで一気に4階へ。しかし、とうぜん4階、3階、2階はパス。下りのエスカレータに乗るには、ぐるっと一回りしなければならない構造。1階にはようやく普通のお菓子などの店があり、チョコレートやからすみなどを売っていた。 everrich 昇恆昌
ホテルへもどったのが、午後6時。しばし休憩の後、夕食を摂るために外出。昨年ひとり旅をしたときに利用した「温州大餛飩」でワンタン麺を食べた。食後はわれわれ夫婦だけでフットマッサージ店へ。ネットで評判のよかった初めての店だが、私についてくれたのは中年女性で、ツボを心得た腕の良いマッサージ師であった。疲れが少し取れた気がした。
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