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2008年12月5日金曜日

Angkor 遺跡の撮影旅行 1日目と2日目

12月4日(木)
 朝4時過ぎ起床。6時に集合場所へ。思ったほど寒くなく、夜が明けるとともに快晴。10人のメンバーはみんな元気。
 ベトナム航空便は、比較的空いていて、後方に陣取った我が一行は、ゆったりと席に着けた。しかし、夕食の選択はできなかった。ちょっと悔しい思い。それに、座席の前に備え付けのモニターは機能せず、映画は天井つり下げの小さなテレビで見るしかなかった。映画は、ベトナム映画で何かせつないストーリーのようだったが、言葉が理解できず、ほとんど分からなかった。ホーチミンでのトランジットはスムーズに行った。それでも、トランジットの受付カウンターには20~30人の欧米人を中心とした列ができていた。ひょっとしたら、バンコクの影響か?
 さて、いよいよカンボジア。午後4時20分到着。シェムリアップ国際空港は、こじんまりとした小さな空港。ゲートは2つあるが、いずれにしても飛行機はタラップで乗り降りするタイプ。ロンセストンの空港に似ていた。
 気温は、31℃。天候は晴れ。蒸し暑さは感じなかった。税関には係官がおらず、フリーパス。人手不足か。ホテルには、20分ほどで到着。この日は、6時30分にホテルにて夕食。明日に備えて、就寝。

12月5日(金)
【日程概要】
4:40 起床
5:40~6:30 日の出撮影
7:30 朝食(ホテル)
9:30~11:30 アンコールワット撮影
12:00 昼食
13:00~14:30 休憩
14:50~16:00 アンコールトム撮影
16:30~18:30 プノン・バケン(丘の上の寺)夕景撮影
19:00~21:00 夕食(舞踊)

日の出撮影(アンコールワット)
 午前4:30起床。着替えて、5:30ホテルを出発。バスで10分ぐらいのところに、アンコール遺跡の入場券販売所があり、そこで、顔写真を撮影され、数分後3日間有効のパスが作られた。40ドル。我々にとってはそんなものかと思える値段だが、当地では結構な収入に違いない。
 暗闇の中、アンコールワット到着。橋の入り口では、ずらっと並んだ制服の係員が、入場パスを厳重にチェックしている。橋上には明かりがまったくない。橋の半分は修復されて平らだが、左側は荒れたまま。それよりも、水に落ちればたいへんだ。懐中電灯を持参しなかったことを後悔。なんとか、地雷(牛糞)を避けながら、撮影場所の左側聖池前へ到着。すでに100人以上の人が集まっている。
 撮影を開始した。設定をいろいろ変えながらだが、だいたい今まで夜明けを撮影したことがなかったので、相当枚数試行錯誤した。三脚は持参しなかった。一脚では両手が使えず、長時間露光はできない。隣に陣取ったマレーシアの若者はα200でフラッシュをつけ、マニュアル(M)で、撮って、明るい写真を楽しんでいた。休暇で、今日が最後だそうだ。あまり良い朝日はなかったそうだ。
 空は白やいできたが、結局思ったとおりの日の出は拝めなかった。それでも、少し雲が色づいていたので、何となく雰囲気はわかった。あと二回のチャンスがあるので、今日は練習ということにしておこう。振り向きつつ、初めてのアンコール撮影を終了した。







バスに乗車するまで、少しの障碍が残っていた。それは、裸足の子供たちの土産(写真集や絵葉書)の販売攻勢だ。No thank you と断るのが一番だが、とにかくしつこい。メンバーで、かわいそうだと買った人もいたようだ。でも翌日もまた来るので、買うんだったら最後の日がよい。


アンコールワット再び 
 ホテルへ戻り、朝食。
 食後、再びアンコールワットへ。今度は、いよいよ中を撮影。それにしてもさすがに広い。アユタヤとは趣も規模も異なる。回廊を歩いているうちに本当に疲れた。暑さはそれほどでもないが、ポイントが絞れず、あたふたとするばかり。









アンコール・トム
 昼食後、暫時休憩。写真の整理をPCでして、相部屋のOさんとしゃべっているうちに時間がきてしまった。
 午後は、アンコールトム。ここは王宮と寺院があり、さらに広大な面積を占めている。アンリ・ムオー(Henry Mouhot)が19世紀半ばにアンコールワットを西洋人として初めて発見したわけだが、ギリシャやローマの遺跡よりも遙かに大きいと驚いたわけがわかる。わが国の世界遺産である姫路城も確かに美しく壮大であるが、古さと規模においては、アンコールの遺跡に敬意を表さないではおれまい。彦根城などは遠く足下にも及ばない。
 カンボジアにとって大きな財産にちがいない。国家や国旗に出てこないわけがない。ただ、保存の仕方が心配だ。この先、ずっと今の形を保てるかどうか、不安が残る。
 閑話休題。
 さて、アンコールトムの門前の林まで来ると、何か木の上から金属性の大きな音声が聞こえる。一同、見上げてその音源を探すがよくわからない。スピーカーのハウリングかと思うがそのスピーカーは見あたらない。まさかと思いつつ、蝉の鳴き声ではないですか、と私がいうが、だれもそうは思わない。言った本人も自信はない。先を歩いていたガイドに追いつき、訪ねると、そうだ、蝉の声だという。そういえば、ヒグラシの声に似ている。それよりもさらに金属性の音だ。初めてきいたし、ここ以外では聞かなかった。



 アンコールは町とか都市、トムは大きいという意味とのガイドの説明があった。3キロメートル四方で、堀の幅は130m、8mの城壁に囲まれていたそうだ。東に2つ、南西北に各1の門、合計5つの門がある。すべて同じ大きさである。いわゆる象のテラスは、350mの長さがあり、象の彫刻が施されている。真ん中のみガルーダの彫刻。ここには、かつて木造の王宮があった。向かいの正面には勝利の門と死者の門があり、外国との戦いに勝ったときは勝利の門をくぐり、王やその従者2000人が凱旋を迎えたそうだ。
 バイヨン寺院は、12世紀に建てられた、大乗仏教の寺院。49の塔があり、中央塔は45mの高さがある。塔には東西南北に観音様の面が掘られている。何人かの若い女性たちがその前で横を向いて写真を撮っているのでどういう背景を撮っているのかと観察すると、なんと、背景の観音様の横顔にキッスをしているように撮しているのである。これはおもしろいと、私も添乗のYさんに頼んで、撮らしてもらった。うまく撮れたと思う。こういう遊びはおもしろい。







プノン・バケン(夕景撮影)
 夕景はプノン・バケン。アンコール三聖山の一つ。ヤショー・ヴァルマン一世が九世紀末に建造した寺院。高さ60mの自然の丘陵に建つ。本来は急勾配の階段の参道があるのだが、痛みが激しく、今は通行を許されて居らず、脇の山道を登ることになる。テラス状の広場の奥にピラミッド式の寺院がある。丘の上だけに眺望が360度広がる。夕日の名所の所以だ。しかし、登った時点では雲が厚く、良い夕日は期待できない様子だった。しかし、日没直前、運良く太陽が顔を出し、まずまずの夕景が拝めた。いろいろ設定を変えて撮ってみた。人が多く、人を隠すのに苦労をした。逆に、良いところに腰掛けるカップルがいたので、後ろからだまってモデルになってもらった。まずまずの出来かと思う。



 暗い山道をバスにもどった。街灯がまったく設置されていないところがカンボジアらしくていい。

アプサラの踊り 
 夕食はバッフェスタイル。場所は、Amazon Angkor。食後は、カンボジアが誇るクメール文化の華「アプサラの踊り」を鑑賞。9世紀頃に生まれた宮廷舞踊だそうだ。アンコール遺跡のレリーフにも描かれている。アプサラは、天女・天使とみなされ、踊りは神への祈りとして捧げられるものだそうだ。手首をそらせて、腰を低くするところは、インドネシアのバリ舞踊にも似ているが、目の動きはなかった。それに、足を後ろに跳ね上げるのは独特の動きに思えた。

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